田舎のダメお嬢と呼ばれて

フリーライター/イベンター 地方公務員の両親のもとですくすく育ち、念願の上京。職を転々としていたダメ娘は三十路を過ぎ、「地域おこし」という夢を見つけた。★お仕事のご依頼はiwamuraakiko★gmail.com(★を@に変えて下さい)

【地域ルポ】25(和歌山県高野山)奥之院でキラキラおじさんに出会った

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三度目の奥之院へ。
ニコニコと一休みしてる清掃スタッフに「いい天気ですねぇ」と挨拶したら、彼の人生を約30分かけて語ってくれた。

 

5箇所ほど蚊に刺されつつもそこを動かなかったのは、話がめちゃめちゃ面白かったから。

 

鹿児島出身。体が弱く学校に行けず、小3まで読み書きができなかった。猛勉強して警察官になったけれど、罪を犯した人の話を聞いて一緒に泣いてしまったり、学生運動取り締まりのリンチ風景に耐えられず退職。

 

「でもそうすると、潰しがきかんのよ、笑」

 

その後、全国を転々と渡り歩く生活が始まったという。

 

地質調査やドライブインの住み込みなど、10以上の仕事を経て今は奥之院職員15年目。

 

70の定年を待たず68で引退して鹿児島に帰ろうと思っているのだそう。

 

彼が見てきた中で一番印象に残ってる仕事は、料理人だと言う。

 

夜中3時の京都河原町
とある割烹料理の軒先に寝ていたら、旦那が何も聞かずにお風呂に入れてくれた。
そしてそこでお世話になることになる。

 

「皿洗い?そんなのはさせて貰えないよ。
だっていちいち蔵から出してくるくらい高価なものなんだから。」

 

杉の大木から漏れる光と、歴史的名士たちのお墓に囲まれ、キラキラと自分の人生を語る65歳。

そのなんとも"いい"顔と、落語みたいな遠い話にぐぐっと引き込まれる。

 

「和食っていうのは本当に芸術だと思う。
料理人は彫刻家でもあり、書家でもあり、華道も茶道も知っている。世界遺産になるのが分かるよねぇ。」


私と話しながらも、行き交う人に「(ご参拝)ありがとう」を忘れない彼みたいなスタッフに支えられて、この場がある。

 

「鹿児島に来ることあったらお接待してあげるわぁ^_^」

「あはは!よろしくお願いします〜」

 

おじさん、私は社交辞令と言うものを知らないのよ。覚悟しといてね。と心で呟きつつ、お別れした。

 


いろんな人を、ゴッソリ包み込む、大きさ。

 

高野山、スゴイところだ。