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田舎のダメお嬢と呼ばれて

地方公務員の両親のもとですくすく育ち、念願の上京。職を転々としていたダメ娘は三十路を過ぎ、「地域おこし」という夢を見つけた。

【地域ルポ】5 (奈良市)写経ってアリですね


昨日思い立ち、京都の前に奈良に寄ることにした。

高校の修学旅行が、長野でスキー合宿&東京という不思議な旅程だったため、奈良&京都を経験できていないのだ。

朝10時、伊勢市駅から電車に乗る。
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だいぶのどかな景色を見ながら2回乗り換えて、12時半、奈良駅に到着。
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出た、せんとくん。キモカワ、笑。

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駅前には立派な観光案内所。

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パンフレットの充実具合がすごい。

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ライブラリーまで。アシュラブック、気になる。。

スタッフも三人くらいいて、うち一人がハングル?で何やら説明してた。さすが、体制がしっかりしてます。
私みたいにノープランで来ても全然楽しめるというわけだ。
 
鹿は怖いので、興福寺に向かうことにする。
でもその前にご飯かな・・・
しばらく歩いていたら気になる案内が目についた。
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写経かぁ。いいなぁ。

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でも結構本気のお寺。飛び込みでもいけるのだろうか。

迷っていると、向かいから前髪だけ紫の小さいおばちゃまが現れた。よくおばちゃまが持ってるミニキャリー(?)を抱えて、ヨイショヨイショと階段を上って行く。

関係者だろうか?

とりあえずついていく。

おばちゃまはまずはお参りをするらしい。
順番を待ち、私もする。
ほんと何回目のお参りだろうか。神社も寺も、色々もう、喧嘩しまくりなのでは。

お参りはいつも通り、住所と名前とありがとうの3セット。
とある新聞で読んでこの方式にしてから、運が上がった気がしている。願うのでなく感謝を方式。なかなかオススメです。


振り返ると、恐らく写経会場だろうと思われる建物におばちゃまが入って行くところだった。

やはり関係者!
慌てて追いかける。

「あの!こちらの方ですか?」
「はい、この後の写経に寄らせてもらった者です」
おばちゃまは、目元にかなり強気のハイライトをあしらった美人さんだった。強めの赤リップでニコニコと答えてくれる。華やかな人だなぁ。そう言えば、昔通ってた書道の先生も前髪が紫だったな、と思い出す。

「あの、写経は初めてでも参加できるんでしょうか?」
「はい、1000円頂きますが、時間に来て頂ければ大丈夫や思いますー」
「ありがとうございます。では後ほどまた来ます」
「はい、どうぞ」

ワクワクしながら近くのカフェでオムライスをかき込み、30分後に再訪。

障子を開けて部屋に入ると、すでに20名ほどが座って墨をすっていた。

平均年齢・・・72歳。

「そしたら、1000円いただきますー。観光かな?」
「あ、そうです(^^)」
「墨やら硯はセルフサービスになってますんでね、あの箱からご自由にとって下さいね」

奈良弁(?)の受付おばちゃまがテキパキ教えてくれる。ちょうど私の前に入ったのが、お母様と30代の娘とその友達は今日初めて、という3人組だったのだけど、お母様と娘が私にも文鎮とか渡してくれる。ありがたい。

「先ほどはどうも」
準備終えたハイライトおばちゃまにもご挨拶される。嬉しい。

セッティングしてたら、読経が始まった。

あ、いきなり写経ではないのね。

慌てて椅子に座り、経本を開く。
声に出してお経読むの初めてだったけど、結構息続かないものですね。お坊さんの独特な発音を真似してみたりしつつ、読経終了。

そして次は、説法。

台湾の地震の話から始まり、旧正月で旅行者が増えてること、そして写経の意味について。

「やはり、漢字を中国から頂いたことで、日本人の位は上がったと思います。教育もまだまだだった時代に、人々は漢字をしっかり勉強して、根付かせた。写経というのは、当時、漢字の勉強だったんですね。また漢字いうんは、作りにも意味がある。こんな素晴らしい言葉は他にないと思います。だからこそ、大事にしないといけない。漢字と宗教から離れると、人はどうも欲だけになってしまいますねぇ」

結構おじいちゃんのお坊さんが、とても楽しそうに説く漢字の素晴らしさ。聞いててワクワクが増してくる。宗教と並列にしちゃうほど漢字が大事って言うのは面白い解釈。

「では、これから写経にうつりましょう。私も書かせていただきます。」

いよいよ、写経が始まった。

親子&友達と私は、コの字型のテーブルで向かい合う。

「あの・・・墨は薄めが良いんでしょうか?」
「乾きやすい墨ですので、しっかりすってもらって大丈夫ですよ」

お母様が教えてくれる。

あぁ、小筆の感覚、懐かしい。
次第に墨の分量も分かってくる。
文鎮を動かす音以外はほぼ無音な空間。
5行目くらいで筆のリズムも安定してきた。

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ふぅ。 

書き終わって顔を上げたら、満面の笑みをたたえる母親と目があった。こちらも、笑みを返す。

「初めてやのに綺麗に書けてはるわぁ〜。書道やってはったの?」
お手本を下に敷いて透かして書くので変になりようがないんだけれど、受付おばちゃまに褒められて、ホクホク。

後で奉納されるらしく、作品はそのまま、お坊さんの前の掛け軸下に重ねて行く。皆にならって手をあわせると、お坊さんも筆を置いて一緒に手を合わせてくれた。

「どうもありがとうございました(^^)」

とてもスッキリした気持ちでお寺を後にしました。
いる人もみんな優しかったし、行って良かったなぁ。

みなさま、写経、アリです。

浄教寺 (奈良駅から徒歩8分)