昔、クライアント達と行った麻布のお店で、〆はアップルパイが定番だということで皆が頼む中、フレンチフライ的なものを頼んだ思い出がある。
断食7日目の朝を迎え、めっちゃ空腹という訳でもないのに何で辛いのだろう?と考えていたのだけれど、分かった。
私はとにかく今、塩分が欲しいのだ。
落雁が好物だった幼少期を終え、立派な塩分Loverへと育った私にとって、今回は「7日間塩分抜き」の試練だった。
「断食療法は究極のストレス療法です。血糖値が下がり、筋肉や細胞の崩壊もおこります。(中略)そのため、復食は体の回復においてとても大事な時期なのです。」
食堂に張り紙がしてあるのだけれど、この施設では必ず、入所期間の半分が断食、半分が復食(カロリー制限食)で構成される。
離乳食みたいなもんだろうか。体が付いてこられるよう、時間をかけてゆっくり体調を戻すことが大事なのだ。
今回の入所期間は13日間。
なので今日の夜からいよいよ復食である。
若干フラフラするし脈も速いし、イビキおばちゃまとの攻防(次に同室になったおばちゃまもイビキかく人だった・・・)は続いているしで、ベッドでぼーっとしながら迎えた夕食。
時間ピッタリの5時に食堂へ向かう。
これまではジュースの上に名札が置いてあったんだけれど、復食になると名前を言ってお膳を手渡してもらうスタイル。
受取口に一番近い一人席に座り、いただきます、と手を合わせた。
前回はお粥から味わう余裕があったのだけれど、今回はもう、すかさずスープに手が伸びる。
素早く器をあげ、一口すする。
え、え、え、塩分キターーーーーーーーーー!!!!!!!!!
細胞が喜んでいる。
体が喜んでいる。
私も喜んでいる。
フーーーー!!!!
もう、大興奮である。
でももちろん外には出さず黙々と、途中に休憩挟みつつ食べ終えた。(久々なので食べ切るのは一苦労)
お膳を下げて食堂を出ようとしすると、イビキおばちゃまが声をかけてきた。
「どうだった!?」
「美味しかったです~」
「メニューは一緒なの!?」
「あ、そうですね、ご飯が三分・・・」
「え!肉じゃがも?!わかめスープも!?キノコも!?ごはんも!?」
「あ、はい、ご飯だけが・・・」
「全部一緒なの!?」
「あの、ご飯があの・・・柔らかい三分粥なんです」
「あぁ!ごはんだけ違うのねぇ!」
「はい」
「でもこれって、とっても貴重な体験じゃな~い!?☆」
年齢制限によりカロリー制限食で入所している彼女は、断食組に興味津々。
本当に、イビキさえなければ面白くいい人なんだけどな・・・
先ほど「期間延長できるか明日先生に聞いてもらえるかしら?」とスタッフに言ってるのを聞いてしまって、戦々恐々としています。
でも、塩分解禁と、60円で買った耳栓とともに、サバイブしてみせます。
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- 7日目
<体重>
ー3.0kg
<食事内容>
朝・昼 特製ジュース(薄あま牛乳)
夜 三分粥/玉ねぎとわかめのスープ/キノコのお浸し/肉じゃが
合間に、水分1500㏄
<いま食べたい物>
なし
<理由>
7日ぶりの塩分に大満足(ちょっと舌がジンジンする)