田舎のダメお嬢と呼ばれて

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【小話】35 「視点」

先日のブログに、夫側の視点が抜けてると指摘してくれた友人がいる。

感謝しながら、記者会見をノーカットで観た。

 

20分全部観たら、「愛してる」については夫も、家族も含めての言葉と理解してるのかもと推測でき、ニュースの捉え方にいかに私の主観(夫側への不信感)が入ってたのかを反省した。

 

今日もワイドショーは、"残された遺族像"を盛り立てて報道する。

 

一つの視点に惑わされず、多様な視点で物事をみてゆけるように。

これからも精進しよう。 

 

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【断食ルポ】2-8(兵庫県淡路島)待ってました、塩分・・・!

昔、クライアント達と行った麻布のお店で、〆はアップルパイが定番だということで皆が頼む中、フレンチフライ的なものを頼んだ思い出がある。

 

断食7日目の朝を迎え、めっちゃ空腹という訳でもないのに何で辛いのだろう?と考えていたのだけれど、分かった。

 

私はとにかく今、塩分が欲しいのだ。

 

落雁が好物だった幼少期を終え、立派な塩分Loverへと育った私にとって、今回は「7日間塩分抜き」の試練だった。

 

「断食療法は究極のストレス療法です。血糖値が下がり、筋肉や細胞の崩壊もおこります。(中略)そのため、復食は体の回復においてとても大事な時期なのです。」

 

食堂に張り紙がしてあるのだけれど、この施設では必ず、入所期間の半分が断食、半分が復食(カロリー制限食)で構成される。

離乳食みたいなもんだろうか。体が付いてこられるよう、時間をかけてゆっくり体調を戻すことが大事なのだ。

 

今回の入所期間は13日間。

なので今日の夜からいよいよ復食である。 

 

若干フラフラするし脈も速いし、イビキおばちゃまとの攻防(次に同室になったおばちゃまもイビキかく人だった・・・)は続いているしで、ベッドでぼーっとしながら迎えた夕食。

 

時間ピッタリの5時に食堂へ向かう。

 

これまではジュースの上に名札が置いてあったんだけれど、復食になると名前を言ってお膳を手渡してもらうスタイル。

 

受取口に一番近い一人席に座り、いただきます、と手を合わせた。

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前回はお粥から味わう余裕があったのだけれど、今回はもう、すかさずスープに手が伸びる。

 

 

素早く器をあげ、一口すする。

 

 

 

え、え、え、塩分キターーーーーーーーーー!!!!!!!!!

 

 

細胞が喜んでいる。

体が喜んでいる。

私も喜んでいる。

 

フーーーー!!!!

 

もう、大興奮である。

 

ももちろん外には出さず黙々と、途中に休憩挟みつつ食べ終えた。(久々なので食べ切るのは一苦労)

 

お膳を下げて食堂を出ようとしすると、イビキおばちゃまが声をかけてきた。

 

「どうだった!?」

「美味しかったです~」

「メニューは一緒なの!?」

「あ、そうですね、ご飯が三分・・・」

「え!肉じゃがも?!わかめスープも!?キノコも!?ごはんも!?」

「あ、はい、ご飯だけが・・・」

「全部一緒なの!?」

「あの、ご飯があの・・・柔らかい三分粥なんです」

「あぁ!ごはんだけ違うのねぇ!」

「はい」

「でもこれって、とっても貴重な体験じゃな~い!?☆」

 

年齢制限によりカロリー制限食で入所している彼女は、断食組に興味津々。

 本当に、イビキさえなければ面白くいい人なんだけどな・・・

 

先ほど「期間延長できるか明日先生に聞いてもらえるかしら?」とスタッフに言ってるのを聞いてしまって、戦々恐々としています。

 

でも、塩分解禁と、60円で買った耳栓とともに、サバイブしてみせます。

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公的断食施設ー五色県民健康村健康道場ー

  • 7日目

<体重>

ー3.0kg

<食事内容>

朝・昼 特製ジュース(薄あま牛乳)

夜 三分粥/玉ねぎとわかめのスープ/キノコのお浸し/肉じゃが

合間に、水分1500㏄

<いま食べたい物>

なし

<理由>

7日ぶりの塩分に大満足(ちょっと舌がジンジンする)

【断食ルポ】2-7(兵庫県淡路島)朝食は1分で終わる。でもWi-Fiがある。

断食6日目を迎えた。

意外と大丈夫だな、という思いと、

タマゴサンド食べたーいという思いとが交錯している。

(先ほど友人から問い合わせがあり、カフェ検索した)

 

とは言え明日の昼までは、薄あま牛乳生活。

 

だいたい1分で飲み終わるので、朝は、食堂の横にあるロビーで新聞を読むことにしている。

 

日経、朝日、神戸、読売、スポーツ報知。

 

一つ一つ、窓際のソファーに持って行って、お茶(水分ノルマ一日2000cc)片手にめくる。

 

今日はどこも、小林真央さん死去のニュースを取り上げていた。

 

彼女のことはよく知らないのだけれど悲しい。

でもなんだか報道の仕方に違和感を感じたのでちょっと考えてみた。(良ければお読みください。)

iwamuraakiko.hatenablog.com

 

ここにいると、日常生活と比べて、劇的に変わるところと、そうでもないところがある。

 

新聞も充実してて、テレビもあるし、何よりWi-Fiが通っている。

 

だから実際はもう1週間になるのだけれど、めっちゃ籠っている〜感はない。

インターネットの力ってデカイよなぁ。

これなら職種によっては入所しながら仕事もできそうだ。

 

私もとりかかりたい原稿(通るか分かりませんが)があるのですが、薄あま牛乳抜けて復食(カロリー制限食)になってからにします。

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公的断食施設ー五色県民健康村健康道場ー

  • 6日目

<体重>

ー2.2kg

<食事内容>

朝・昼・夜 特製ジュース(薄あま牛乳)

合間に、水分2000㏄

<いま食べたい物>

タマゴサンド

<理由>

ぼーっとしてちょっと体温高い感じ。お腹は空いてる

【小話】34 小林麻央さんのこと

「愛してる」はきっと、夫だけにではなく、家族、子ども、ファン、闘病仲間みんなに向けてだったんじゃないか?

 

なんか報道に違和感があり、今更ながらブログを全部読みました。

 

治療の知識をシェアしたり、子どもやお姉さんの話で笑わせたり、闘病仲間とのやり取りもあり、サービス精神に溢れた人だったのかな?と想像できるブログで一気読み。

 

「ありがとう」「愛してる」は日ごろから言い合う家族だったよう。闘病生活に入ってからはそれがより濃くなったように読み取れた。

 

小林麻央さん本人が記す「愛してる」の位置付けに、やっと少し安心できたのでした。

 

そしてここに来てやっと、あぁ、本当に夫に向いた「愛してる」なのかもなと思えた。

 

ショックを受け悲しむだけではなく、できるだけ情報にあたり、じゃあ自分はどう思い、どう行動するのかを考える。

 

時にドライで面倒だと言われるけれど、それは大事な姿勢だと思っています。

 

ありがとうございます。

 

心から御冥福をお祈りします。

【断食ルポ】2-6(兵庫県淡路島)こんにちは、赤ちゃん

そうか、いま、私たちは赤ちゃんなんだ。

 

午後15時半、午後の巡回終わり。

ベッドに横たわり、レースカーテンが揺れるのをぼーっと眺めながら、ふっとその思いが湧いた。

 

窓の向こうには、爽やかな日光に照らされて一層彩りを増した、オレンジ色の屋根と緑の木々。空にはゆったりと雲が泳いでいる。

 

部屋の中には、昨日入所した二人のおばちゃま。

木製のつい立てを挟み、スースー寝息を立てて気持ち良さそうに眠っている。

 

「自分に120%の時間使えるなんて、幸せやわぁ~~」

 

最初に同部屋だったねえやんはとっても嬉しそうにそう言っていたけれど、

確かに、家事育児仕事恋愛沙汰、なーんにも追われず自分の思い通りに過ごせるというのは、大人にとって一番贅沢なことなのではないか。

 

そして、それってまさに、赤ちゃんの状態ではないか。

 

一日三回特製ジュースを飲み(薄あま牛乳なんで、ほぼミルク)、

一日2000ccの水分をとり(赤ちゃんもよく水飲んでますよね?)、

一日最低3回は巡回があって(赤ちゃんはもっと多いか)、

基本的に自分のペースで、興味に柔順でいていい。

 

なるほどここは、赤ちゃんに戻る権利を買う施設。

大人の保育園なのだ。

 

日頃まみれた色々な感情からいったん自由になり、

つるん、とした心に戻って、また明日からを大切に生きられるように。

 

TVの影響もあるらしく、そんな赤ちゃん達がいま、およそ40名入所しています。

 

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  • 5日目

<体重>

ー2.0kg

<食事内容>

朝・昼・夜 特製ジュース(薄あま牛乳)

合間に、水分2000㏄

<いま食べたい物>

特になし

<理由>

午前中は吐き気があったけど、午後から均衡が取れてきた気がする。