田舎のダメお嬢と呼ばれて

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小話114 現実世界と夢の狭間で

先日「酔って記憶をなくす事があるか」という話になった。私は全然あると言ったら驚かれた。特に20代は、いい話を聞いたり火遊びしたりしたことの細部を思い出せず、よく損した気になっていたものだ。ただ、よく考えてみれば、記憶って日常的になくすこともある。それって私の場合、間に「夢」が挟まる事で現実世界が薄まっているだけかもしれないと気づいたのだ。

私の夢は結構ハッキリしている。そして現実世界の影響をすぐ受けるので、お酒が入っていなくても、起きた時にどっちが現実か分からない事がある。好きな人に振られる夢から起きて「夢か…」と安堵して泣く、という可愛い時代もあれば、今日は仕事の参考になりそうなインタビュー記事を読んで「この構成いいかも…」とワクワクしていた。しかし、取材対象者もその記事も自分の脳が作り上げているのだと思うと笑える。

最近では、ごくたまーに自分の意思で空を飛べたり、その他現実でできない事をしてみたりもできるようになった(でも超疲れるからたまにしかやらない)のだが、こう改めて書いてみると……いかん、これが本当の「頭の中がお花畑」ってやつかもしれない。

私はたぶん「夢」や「自己」への興味が人一倍強い方だ。だからたまに現実世界を軽視してしまう節があり、それが記憶の消滅に繋がってしまっているのかもしれない。もっと現実世界に根ざし、ありのままを受け入れ生きねば…となんだか強く思ったのでした。