田舎のダメお嬢と呼ばれて

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小話204 実家に「自分のもの」がある人たち

BS朝日『ウチ、“断捨離”しました!』を欠かさず観ている。すると結構な割合で「実家に自分のものがある人」が出てくる。進学や就職を機に実家は出たけれど、部屋はその時のまま。それで親には「もう少し片付けたら?」なんていうのだ。お、おぉ…


私は18歳で家を出たが、正直言えばその時は、すべて片付けて出たわけではなかった。日記などの危険物を処分した以外は、割とそのまま。「どうせ帰省したらここで寝るし〜」なんて思っていたのだが、そのまんまの気分で30代、40代、50代と年を重ねる人が多いのだろう。番組には、新しく家庭を持った人たちも出てくる。それでもまだ、実家に自分のものがあったりするのだ。


初上京の際は、完全に明け渡せなかった私の部屋。しかし大学時代は、実家に帰る度に片付けをしていた。自分の所有物はすべて処分して、その分のスペースを父母に明け渡すべし!と思っていた。私は東京に骨をうずめるからここには帰らないしねー!という強い思いもあったが、やはり、自分のモノに自分で始末をつけたい欲はその頃からあったのだと思う。


そのうち、父母が仲良し別居婚を始め、母がフルリフォームを決め、新たな家が完成して……という変化を経て、私&弟の子ども部屋は今、素敵なゲストルーム2部屋へと姿を変えている。


泊まるのは、父、私、私の友達など。
台風がひどい時は、向かいの祖父たちが避難して来たりもするらしい。


一番泊まる機会が多いのは私だが、出発する時は、部屋を空にして、軽くお掃除してからサヨウナラ。エアビーに泊まるのと、何らスタンスは変わらないのである。


先日、両親が倉庫に入れてしまっていた写真もすべて整理した。


「この先情熱大陸に出るわけじゃないっちゃから、もういらんやろw」


と言うのだが、私の意識がない乳幼児の写真の所有権は両親にあるかなーと思うので、それらは彼らに預ける。もちろん、我ながら可愛い!思う写真は数枚データで保存してある。


自分の所有物がすべて、目の届く範囲にある。
そして、それらがとても少なく、お気に入りばかり。


この心地よさったら、ない。


#ビバミニマリスト
#両親は仲良し別居婚